全人類を滅ぼし、地球を我が物とすることを目的とする秘密結社。総統以下、全ての構成員は改造人間となっているが宇宙からやって来た総統以外は元生身の地球人である。常に総統の意志が絶対視されている。その為仮面怪人の直下で活動するゾルダーも時として仮面怪人に忠実でないことがある。失敗した者や命令を聞かない者に対しては容赦しない悪の秘密結社らしい一面も見せるが組織内は意外とアバウト且つアットホームな雰囲気でまとまっている。「軍」を名乗るだけあり構成員の数は相当なものであることや戦法に比較的統率力が観られる点など他の悪の秘密結社とは一線を画する組織構成である。組織結成時に先兵として黄金仮面、武者仮面、青銅仮面、ヒスイ仮面、毒ガス仮面は同時登場しており、日本全国のイーグル支部を強襲したが結果としてゴレンジャー結成を決定付けさせた。五人の亡き後はしばらくして大幹部制が採られ、日輪仮面、鉄人仮面テムジン将軍、火の山仮面マグマン将軍、ゴールデン仮面大将軍が歴任した。総統が宇宙人であることからその繋がりで「黒十字忍団」を結成するなどのてこ入れもあったが総統の死と共に黒十字軍は滅亡する。しかし、「国滅びても民は死せず」、構成員のその後が「バトルフィーバJ」に登場する秘密結社・エゴスの様に明言されることはなく殲滅はしなかったものと思われる。
構成員
首領
黒十字総統(くろじゅうじそうとう)
黒十字軍の首領。カシオペア座方面からやって来た宇宙人とされる。原水爆もよせつけない不死身の肉体を持つ。初期は白い頭巾で素顔を隠していたが、火の山仮面マグマン将軍が任についた際に素顔を現した(その後も顔やマントなど幾度かマイナーチェンジされた)。ゴレンジャーをも圧倒する絶大な戦闘力を持つが、ある種の宇宙線(カシオペアX(エックス)線)が弱点であり、最終話でその弱点を知られゴレンジャーハリケーン・カシオペアで追い詰められ、本体にしてその居城である黒十字城の正体を現した。しかし、その黒十字城の内部に総統がいるという描写もしばしば見られ、真相は曖昧になっている。最終的にはゴレンジャーによる爆薬を積んだバリドリーンとスターマシンの特攻により爆破され倒された。
仮面怪人
破壊活動の指揮をとる改造人間。杖状の武器を使う者や、金属系モチーフ(特に鉄)が多い。見た目や言動など存在自体がギャグとしか思えない怪人が多いが、必ず死人が多数出るハードな展開により、そのギャップも評判となった。
大幹部クラス(以下大幹部)と一般のクラス(以下一般仮面怪人と仮呼称す)がいる。必ず直属のゾルダーを従えていて大切にしている。盾にされた者を守るために攻撃の機会を放棄する者もいれば、彼らを実験台にした科学者に復讐する者もいる。しかし、直属でないゾルダーに対しては扱いが変わってくる。例えば、
・大幹部が一般仮面怪人の力量を見る為にゾルダーを実験台にする。
・大幹部が失脚からの巻き返しの為に新将軍を警備中のゾルダーを襲う。
・大幹部が一般仮面怪人の警備用特殊部隊の任務に失敗したゾルダーを部隊ごと処刑する。
等、主に作戦の為に直属のゾルダーを使わない大幹部の扱い方が酷い。一般仮面怪人にも直属のゾルダーを人間爆弾に仕立て自爆テロを遂行する者もいるがこれがゾルダーを粗雑に扱う事例となるか肉弾戦の一環かは判断の分かれるところである。基本的にゴレンジャーとの肉弾戦の直接指揮者である一般仮面怪人はそれに不利になるようなゾルダー殺しは自らは行わない。
日輪仮面(にちりんかめん)
15話より登場した「アフリカの星」という異名を持つ初代大幹部。アフリカ戦線で連戦連勝の実績をかわれ、総統により日本に呼び寄せられた。日輪状の杖を武器とする。勝つためには手段を選ばず、卑怯な作戦を取ることが多い。将軍ではあるが自身の部下は持たず、不利になると共闘した仲間も簡単に見捨てて撤退するため、仲間の仮面怪人と対立することもあった。熱線で敵を攻撃する日輪ファイヤーという必殺技の他にも、サンミラー火炎という鏡仮面との合体技もある。高速移動能力や再生能力も有する。アフリカ戦線においては、自ら調合した水分を蒸発させる薬品Z20を使用した作戦を得意としていた模様。失敗が続いたために20話で総統に見限られるが、最後のチャンスを与えられゴレンジャーを罠にかける。処刑されそうになったと見せかけてゴレンジャーの油断を誘い、味方にイーグルの基地を破壊させた上、1度はアカレンジャーを破る。更にアカ以外の4人を捕らえるが、怒りに燃えたアカの反撃を受け、ゴレンジャーストームで倒された。
鉄人仮面テムジン将軍
20話より登場。ゴビ砂漠から呼び寄せられた「モンゴルの鬼」という異名を持つ2代目大幹部。複数の仮面怪人により構成された鋼鉄軍団を率いる。その指揮能力、行動力は黒十字軍の中でも秀でており、ゴレンジャーを大いに苦しめる。部下を信頼しており、また部下からの信奉も厚いため、鋼鉄軍団は文字通りの「鉄の結束力」を誇る。戦闘能力も高く、ムチとロケット弾を放つ三つ又の槍を武器とし、眼から破壊光線を放つことも可能。だが失敗が相次ぎ(1度はそれを苦にして、自分自身を部下に粛清させようとした)、更に42話で地下ミサイル基地をバリブルーンに破壊されたため、総統から火の山仮面マグマン将軍との共同作戦を命じられる。誇りを傷つけられたテムジンはゴレンジャーに最後の勝負を挑む。瞬時に物体を凍結させ吸着する凍結装置を搭載した装甲服によってゴレンジャーストームを2度も防ぎ、バリブルーンを奪いゴレンジャーに特攻を仕掛けるも、アオレンジャーのコントローラーによりバリブルーンの制御を奪われ、更に機内温度の上昇によって凍結させたストームが解凍されたためにバリブルーンと共に爆死した。劇中での活躍と高潔な人柄から、ファンの間では絶大な人気を誇る。
火の山仮面マグマン将軍
42話より登場。アイスランドのヘクラ火山より呼び寄せられた3代目大幹部。配下に噴火軍団を従えている。当初はテムジン将軍との共闘を行うために来日したが、テムジンの戦死後、本格的に活動を開始する。無敵の移動要塞ナバローンを指揮し、ナバローンを用いた一撃離脱の奇襲戦法と権謀術数でゴレンジャーを窮地に陥れる。常に短い棒のようなものを携えており、頭部の火山を噴火させて火山弾の雨で敵を攻撃する「火の山怒りの大噴火」という必殺技を持つ。ゴレンジャーに次々と作戦を失敗させられた末に、54話でゴレンジャーと交戦中にバリタンクにナバローンへの侵入を許してしまい、ナバローンの設計図を奪われる。そのせいで総統に見切りをつけられたマグマンはナバローンを率いて最終決戦に挑むが、設計図を解析したゴレンジャーによる爆薬を積んだゴレンジャーマシンでの特攻で、ナバローンを破壊される。やむなく自らゾルダーを率いて出撃するもゴレンジャーハリケーン・タマゴを受け、エンドボールが変化した卵を頭のマグマで茹でて食べて爆発、「こぉ~れは悔しぃ~!!」と悔しがりの断末魔を残して滅び去る。
ゴールデン仮面大将軍
54話より登場。棺の中で永い眠りについていたが、総統により目覚めさせられた。黒十字軍において将軍の中の将軍たる「大将軍」の地位にある唯一の仮面怪人であり、精鋭を集めた黒十字軍最大最強のアフリカ軍団を率いる。呪術や古代バビロニアの占星術に深い造詣を持つ。常に2名の近衛兵を傍らに従え、自らは先端にドクロのついた棒を常備している。傲慢な性格のため反発を持つ者も少なくなく、軍団の統率には欠けるところがあるが、総統への忠誠心と忠義は軍団随一である。しかしゴレンジャーの妨害により成果は殆どあげられず、最終話では自らの命を犠牲にしてゴレンジャー基地の場所を突き止める。
以上四名が大幹部である。
その他
鋼鉄剣竜(こうてつけんりゅう)
映画『爆弾ハリケーン』に登場。岩山の牢獄に閉じ込められていた黒十字軍きっての無法者。それ故か仮面怪人然とした改造度でありながら「~仮面」の呼称が与えられていない。直属のゾルダーも持たない。青竜刀を武器としており、ゴレンジャーのいかなる武器も通じない強力怪人だったが、ゴレンジャー5人全員でエンドボールを蹴り込む新必殺技・爆弾ハリケーンの前に敗れ去った。
ゾルダー
一般戦闘員。黒十字軍の最下級の改造人間である。日常の意思疎通は日本語を使用するが基本的に「ホイ!」の奇声を連発する。命令に対する肯定時、仮面怪人などに伝達事項を伝える際の注意喚起、日常工作時や戦闘時の景気付け、などで頻繁に使用される。それだけなら「ホイ!」はただの合言葉と考えられるが、断末魔の叫びまで「ホイーッ!」であることから脳改造による洗脳が施されていると考えるのが自然である。全身は真っ黒に改造されている。同時代の他所の秘密結社の戦闘員よりも超過激な肉弾戦に備えて黒いレザーベスト、目の縁取りが付属しているヘッドキャップを装着している。武器は小型の剣、マシンガン、バズーカ砲など。直属の仮面怪人の戦法に従い、特殊な技を体得した者もいる。容姿が画一化されている為、ゴレンジャーをはじめとしたイーグル隊員に頻繁に入れ替わられてしまう。入れ替わられた者はイーグルの捕虜になるのか死ぬのかは不明である。毎回他所の秘密結社に例を見ない大量の戦死者を出すがその屍がどう処理されるかも不明である。時に生身の老若男女へと自在に変身し暗躍する。その変身能力のメカニズムは不明だが生身の人間からスーツ姿に変身するゴレンジャーとは違うメカニズムなのは明白であり一見スーツと思われる真っ黒い全身そのものが変化する構造であると考えるのが自然である。
頭部の構造は初期は鼻や口が透けて見えるものの前述の縁取りにより目は見えにくい状態である。後期は透けて見えない材質に変更され人間の眼が剥き出しの状態である。変更の詳細は不明である。眼が剥き出しになったことで全く人間の肌が剥き出していないよりは人間味が増したと言えよう。
「超造形魂」の解説にもあるように他の戦闘員と比べて表情に乏しいものの最も人間臭い戦闘員とされる。例えば、
・基地内で暇な時はあくびをしてお互いにいたわり合う。
・監禁中のペギーと明日香の見張りをサボってじゃんけんやトランプで遊ぶ。
等の例がある。この様な微笑ましさに加えてありえない間抜け振りも際立つ。例えば、
・草むらに何人かで潜んでいるところをレッドビュートで一網打尽に遭う。
・下の者の肩の上に立つ形で何人も上方に連なり攻撃が出来るわけでもなくブルーチェリーの格好の標的となる。
・キレンジャーになぞなぞの答えを聞かれて答えてしまう。その隙に投げ飛ばされたり背骨を砕かれる。
・馬鹿力のキレンジャー相手に大勢整列してしまいまとめて遊び相手にされる。
・モモレンジャー相手に集団で走り寄る前に爆弾一発で吹き飛ばされる。
・ミドパンチャーを整列して受け止めてしまい将棋倒しに遭う。
・ゴレンジャーハリケーンボールを奪うはいいが自分たちに少し色の似ているミドレンジャーにパスしてしまう。
等「軍」であるが故の統率が仇となっている場合が多い。
しかし、この様なお間抜け度を差し引けば任務には忠実で特に戦闘時は一切逃げない。捕まっても決定的な秘密漏洩も一切しない。一度アオレンジャーに漏らしてしまったことはあるが漏らしても時間的に作戦は遂行された後だとの判断による。同時代の他所の秘密結社の戦闘員を見れば例えば、
・クライムの戦闘員は痛めつけられて逃げる。
・ショッカーの戦闘員は秘密漏洩で消される間際に本当に漏らしてしまう。
等のまずい姿勢は枚挙に暇がない。
「人間臭さ」と「一切の裏切りなし」。どちらかを備えた戦闘員は多々あれど二律背反しかねない双方を兼ね備えている戦闘員は他に例を見ない。
ただ黒十字総統への忠誠が基本である為、仮面怪人に対しては忠実でないことがある。例えば、
・直属の仮面怪人といえども暴走している場合は止めようとする。
・アカレンジャーに楯にされるも直属の仮面怪人に「撃たないで下さい」と懇願する。
・仮面怪人の警備に当たっていて他の仮面怪人に殺される。
等の例がある。
プロセス 波止場 バギオ トーク さくらがす スクー ジャーナ ミルク ライザー ラオス トレン バンドル ブランデー パラメー ダスト レンダム ハイエ フレー ロピウム スクール テンプレ ツルグミ ネーミング マーシ チョッピー ダッチ キャン タイル フレーム ひとり ときいろ ストイック ネット フィライト ダイヤ キセル バインダー 茗荷SE モル ピカタ ビリヤ モンテネグ レーガン 雪鏡 バニラエッ ニシキ イイギ トリスナー マーカ マルトー
黒十字軍の他の構成員に殺されるケースは専ら直属ではない仮面怪人や科学者の手によるものである。戦闘時でも他所の秘密結社にありがちな他の構成員の誤攻撃で殺されることもない。直属の仮面怪人による処刑がないせいか双方に信頼関係が構築されそれに殉ずるのだと推察される。ゾルダー同士でも未必の故意的攻撃(他のゾルダーがゴレンジャーと取っ組み合っているのに飛び道具を使ったりしない。逆にゴレンジャーは差しで戦っているゾルダーを後ろから攻撃する卑怯な手口が数多存在する)がない点は特筆に価する。黒十字忍団登場後はゴレンジャーとの肉弾戦での活躍から追いやられた感は否めないが日常工作には必要不可欠な存在である。いずれにせよ間違いなく上の位の者の利権の為の捨て駒ではあるが飴と鞭により巧く操られながら二年もの長きに渡って組織を支え続けた最重要構成員である。
黒十字忍団
64話より登場したゾルダーの精鋭部隊。「宇宙忍団」という地球外組織の協力を得て結成された。全身真っ黒なのは一般のゾルダーと同じだがベストや仮面がカラフルである。忍者のごとき身軽さと壁をすり抜けるなどの特殊能力を備えている。槍や剣を使った接近戦を得意とする。一般のゾルダーの様に仮面怪人にくっついて日常工作に携わることは稀である。大団円の肉弾戦では一般のゾルダーがやられてしまった後に仮面怪人の合図で登場する。一般のゾルダーは大幹部より直属の仮面怪人に従うが彼らは時に付き従っていたはずの仮面怪人の刺客とも成り得る。一般のゾルダーが基本的に仮面怪人の直属であるのとは違い、彼らはあくまで「忍団」という部隊から肉弾戦用に派遣されていると考えられる。
科学班
特に呼称はないが仮面怪人の改造や特殊装置の製造など科学技術を要する作業に登場する。全身も顔も一般ゾルダーと同じだがレザーベストの代わりに白衣を着ている。当初科学班は生身の人間の格好をしていたが後に全てゾルダーに改造された。イーグル隊員が科学者として潜り込んだことがあることなどの不都合を解消するためと考えられる。
その他
剣道仮面の配下は足軽の格好をしゾルダー独特の顔や「ホイ!」という鳴き声も持たない戦闘員である。
黒十字軍滅亡後のゾルダー
劇場版「ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー」にゾルダーが多数登場する。何故クライムと組んでゴレンジャーやジャッカーと戦ったかその背景は不明である。黒十字総統が死に、黒十字軍は滅亡したが殲滅していなかったという点で興味深いところである。この戦いで登場する黒十字軍関係者はゾルダーのみである。即ち、黒十字軍の命令系統で彼らは動いていない。命令系統を失い秘密結社としての活動をすることもなかったと思われるがかつての宿敵ゴレンジャーと戦う機会を求めて表舞台に現れたといったところか。更には後楽園ゆうえんちにおけるヒーローショーにも登場していたらしい。黒十字軍のものではなくその時期に活動していた秘密結社のベルトを装着していたという。物語としての背景、作品制作上の背景いずれを考えたとしてもゴキブリ並みの生命力と言える。